賃貸 恵比寿の重要性を確認
1989年においては、20世紀型の工業社会として理想的に発展した日本の土地持ちが、世界で一番の金持ちであった。
20世紀は、喫茶店を経営する人より、喫茶店に場所を貸して家賃を取る人の方が豊かな時代である。
オランダ東インド会社は、封建制が残っていた時代のものとは信じられないような、自由と平等の精神に満ちた組織であった。
誰もが、身分に関係なく、経営に参加し、利益の配分を受けることができたのである。
土地の時代から株の時代へ。
奇しくも、これは、12世紀のIT革命にも当てはまる現象で伝統的なアメリカは、日本と同じような終身雇用の工業社会であった。
60年代から70年代にかけて、そういう社会に息苦しさを感じた優秀な若者が、あえて大企業に就職せず、フリーターの道を選ぶようになった。
ネクタイをしない、簡単に会社を辞める、というシリコンバレーのカルチャーは、彼らが新しく作ったもので、決して「アメリカ的」なものではない。
アメリカの伝統的なエリートは、むし、「濃紺のスーツに縞や水玉のネクタイ」という、ブルックスブラザーズのマネキンのような「人類の歴史で初めて、頭脳労働によって世界一の金持ちになった人間」と言われる。
以前は、B国王、E女王など、世界一の金持ちは、王族に決まっていた。
王族とは、武力によって土地を征服した人たち、または、その子孫である。
21世紀はシリコンバレーから始まった。
IT革命の発祥地であるシリコンバレーは、20世紀の工業社会に背を向けた自由を愛する人たちが集まった場所である。
私たちから見れば同じアメリカでも、シリコンバレーは、アメリカの政治経済の中心から遠く離れている。
ニューヨークとワシントンのある東海岸から見ると、シリコンバレーは、まるで外国なのだ。
コンピューターもインターネットの起源となる通信網の技術も、もともと、国が主に一果争目的であった。
日本では長い間土地が資産の中心に位置づけられてきた。
F誌にランクされるような大富豪は、もちろん、例外中の例外である。
しかし、平均的な日本のサラリーマンにとっても、資産の中心はローンを組んで買った持ち家であった。
年間所得の何倍もの借金を抱えることは、本当は、大変な勇気を要する決断である。
借金をして事業を興す、となると、誰でも返せなくなることを心配する。
ところが、土地は必ず値上がりすると信じられていたから、家を買う借金にはあまり不安を感じなかった。
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